さくや
日々の出来事や感想、絵や小説(二次創作) ※女性向け内容あり
あかのひめがみ  前編
レッド+ラティアスの話。
たいした話でもないのに長くなってしまったので前後に分けました。なので中途半端なところで切れてます。

あと、途中に入る町並みの説明が恐ろしく適当です・・・。(カンを頼りに書いたから)
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アルトマーレ。
水の都と謳われるこの町に、レッドはオーキド博士のお使いの帰りに立ち寄っていた。
「うわぁ、凄いキレーな町並みだなー」
なぁ、ピカ?とレッドは肩の上のピカに同意を求める。ピカと呼ばれたピカチュウも、浮かれた様子で一声鳴いて頷いた。
アルトマーレは、それほどまでに美しかったのだ。いささか西洋の造りを取り入れた古風の洒落た建物に、煉瓦を敷き詰めた歩道。少し開けた広場には、綺麗な水の噴水が置かれている。車はほとんど通らず、町の人々は家と家の真ん中に大きく流れている運河の舟に乗って移動していた。
「・・・あ、そういや、今日この運河でレースやるんだっけ」
先程歩いていたら貰ったチラシを思い出して、レッドは呟いた。毎年恒例のレースが丁度今日開催されるらしい。正直参加してみたい・・・と思ったレッドだが、生憎今回のお使いにニョロやギャラのような水系ポケモンは連れてきていなかった。
「ピカー・・・」
泳げなくてごめん、と言うように、ピカが小さな顔を曇らせて鳴く。
「そんな顔するなよ、ピカ。参加しなくても見に行くことは出来るんだからさ!」
ほら行こう、と言うと、ピカも元気を取り戻したようで、表情を明るくして急かすように腕を振った。
そして、レースを行う運河に向かおうとしたときだった。

「ちょっと、待ちなさいよ!!!」

「・・・・・え?うわっ!!」
いきなり背後から女の声らしき叫びが聞こえたかと思うと、横を青い影が通り過ぎる。
そしてそのまま、レッドの背中にぶつかるようにしてしがみついた。
予測していなかった事態にレッドが目を白黒させていると、橋の向こうから黒服の女が数人の男を引き連れてやってきた。
「その子を渡しなさい。抵抗しなければ逃がしてあげるわ」
女に言われて、レッドは改めて『その子』を観察した。
赤い帽子に、跳ねた黒髪、黒いシャツにGパン。さっき『青い影』とレッドが思ったのは、青い上着のせいだった。『その子』はどうやら少年のようで、レッドの肩より少し下くらいに頭があることから、4〜5歳くらい年下だと思われる。
「渡せって言われてもな・・・」
後ろにしがみつく少年は震えている。明らかに目の前の女達に対して怯えていた。
見ている限り、どちらが悪かは明白だ。レッドは潔いくらいに決断を下した。
「逃げるぞ!!」
「・・・っ!?」
少年の手を掴んで走り出す。
「!?ま、待てッ!!!」
慌てて追ってこようとした女達に、レッドの肩にいたピカが[フラッシュ]を使う。辺りは一面光に包まれ、次に女達が目を開いたときには、レッドと少年は既に走り去った後だった。

「はぁ、っ、はーーーっ・・・」
「・・・・・っ・・・」
町外れの庭園にやってきたところで、ようやくレッド達は安心して足を止めた。
「大丈夫か?ごめんな、急に走ったりして」
「・・・・」
少年は1つ頷き、そして首を横に振った。何故か言葉を話さない少年の行動を訳すと、おそらく「大丈夫。気にしないで」といったところだろうか。
「・・・それにしても、どうして追われてたんだ?」
レッドに問われて、少年は少し困ったように眉を寄せる。言えない事情があるのか、と思ったレッドは、「無理に言わなくてもいい」と言おうとしたが―――・・・。

言うより先に、少年がくるりと回る。

それだけで、青が赤に変化し、今まで少年のいたところには、違う『モノ』が存在していた。
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