あかのひめがみ 後編
そんなわけで後編。日付をまたいでしまった・・・。
途中のバトルシーン、書こうかどうか悩んだんですが、どうにも描写が薄っぺらくなっちゃったのでバッサリ切りました(笑
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
途中のバトルシーン、書こうかどうか悩んだんですが、どうにも描写が薄っぺらくなっちゃったのでバッサリ切りました(笑
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ポケ・・・モ・・・ン・・・?」
驚きに任せてレッドは言葉を漏らす。肩からずり落ちかけたピカも、開いた口が塞がらないといった様子だ。
そのポケモンらしき存在は、レッドの言葉に頷いた。それを受けてレッドが懐の図鑑を開いて調べると、モニターは名前を『ラティアス』と表示した。どうやら伝説系のポケモンらしい。
「なるほど、だからあんな奴等に追われてるんだな・・・」
伝説とつくポケモンは、強い上に希少価値が高い。その上人間に姿を変えることも出来るとなれば、多くの密売者が放っておかないだろう。
ラティアスがピカと戯れている間に庭園を散策していたレッドは、ここのラティアスがアルトマーレの守り神であることを、古めかしい石版から読み取った。
たまたまこの水の都に迷い込んできたならともかく、元から守り神としてここにいるのなら、悪人達の手の届かない場所に連れて行くわけにもいかない。だが、このまま放っておくことも出来ない。
「・・・グリーンとかなら、もっといい手が思いつくんだろーけどな・・・」
楽しそうに遊んでいるポケモン達を見て、レッドは思う。
今自分に出来るのは、目の前の敵を倒すこと。
「見つけたわよ!!」
人通りの少ない細道に出た瞬間、女の鋭い声が飛んだ。その後ろから男達も飛び出してくる。皆一様にモンスターボールを構えて、今にも襲い掛かってきそうな雰囲気だった。
「もう一度だけ聞くわ。その子をこちらに渡す気は?」
ビクッと震えたラティアス(今は少年の姿に戻っている)の手をしっかりと握り締めながら、レッドはキッパリと宣言した。
「無い!」
「・・・・・・上等だわ!痛い目みても知らないわよ!!!」
その台詞の、わずか10分後。
当然の結果というか、痛い目にあったのは、襲い掛かってきた女達の方だった。
「・・・ちょっと、何であんたこんなに強いのよ!」
悔しそうに叫ぶ女に、レッドの顔に気付いたらしい部下の男が、若干顔を青くして上司に話しかけた。
「こ・・・こいつ、マサラタウンのレッドですよ!第9回リーグ優勝者で、図鑑所有者の!!」
「えぇっ!?!」
「そーいうことでーす」
やたらにこやかに、レッドはフッシーのつるでぐるぐる巻きにした女達に近付く。そして顔を寄せると、
にっこり。
思わず女達が、ひっ、と声を漏らすくらいに、凄絶な笑みを浮かべた。
「覚えとけよ。次にここの町とラティアスに手を出したら、俺が容赦しないからな」
それは幾多の戦いを乗り越えてきた、”戦う者”の表情だった。
<ありがとう>
レッドが手渡した紙とペンで、ラティアスはたどたどしいながらも器用に字を書いて礼を言う。字は、人の姿のときにこの町の少女に教わったらしかった。
「どういたしまして。・・・あんな大見得切っちゃって、ちょっと恥ずかしいんだけどな」
ラティアスは首を横に振って否定する。
<そんなことない。とてもかっこよかった>
「・・・ありがとう」
素直な賞賛を向けられて、レッドは少し照れたように笑う。ラティアスも、つられるように笑い出した。しばらくそうして笑っていたのだか、夕方を告げる鐘が鳴り響いて、レッドはハッとした。すっかり時間のことなど忘れていたが、そういえば今はオーキド博士のお使いの帰り道だったのだ。
「ごめん、もう帰らなきゃ!」
そう言われてラティアスは寂しそうな顔をしたが、「しょうがないよね」と割り切ったようにペンを紙の上で滑らせて、<さよなら>と書いた。
「違うよ、ラティアス」
書いたことを否定されて、ラティアスはきょとんとした表情になった。
「また会おうな、だろ!」
言いながら、レッドはにかっと笑う。さっきとは丸っきり異なる、少年らしい年相応の笑みだった。
<・・・うん!また会おうね!!>
ラティアスもまた、にっこりと笑って、再会の約束を告げた。
―――・・・あの人は、レッドは、彼に・・・サトシに似ている。
―――とても真っ直ぐで、優しくて、暖かくて、
―――・・一緒にいて、楽しい。
―――わたしは、サトシのことが大好き。
―――でも、レッドのことも好き。
――――――また、会えるかな。
――――――・・・・また、会いたいな!
レッドを乗せて去っていく船を見送りながら、その姿が見えなくなるまで、ラティアスは大好きな彼等とまた会えることをいつまでも祈っていた。
驚きに任せてレッドは言葉を漏らす。肩からずり落ちかけたピカも、開いた口が塞がらないといった様子だ。
そのポケモンらしき存在は、レッドの言葉に頷いた。それを受けてレッドが懐の図鑑を開いて調べると、モニターは名前を『ラティアス』と表示した。どうやら伝説系のポケモンらしい。
「なるほど、だからあんな奴等に追われてるんだな・・・」
伝説とつくポケモンは、強い上に希少価値が高い。その上人間に姿を変えることも出来るとなれば、多くの密売者が放っておかないだろう。
ラティアスがピカと戯れている間に庭園を散策していたレッドは、ここのラティアスがアルトマーレの守り神であることを、古めかしい石版から読み取った。
たまたまこの水の都に迷い込んできたならともかく、元から守り神としてここにいるのなら、悪人達の手の届かない場所に連れて行くわけにもいかない。だが、このまま放っておくことも出来ない。
「・・・グリーンとかなら、もっといい手が思いつくんだろーけどな・・・」
楽しそうに遊んでいるポケモン達を見て、レッドは思う。
今自分に出来るのは、目の前の敵を倒すこと。
「見つけたわよ!!」
人通りの少ない細道に出た瞬間、女の鋭い声が飛んだ。その後ろから男達も飛び出してくる。皆一様にモンスターボールを構えて、今にも襲い掛かってきそうな雰囲気だった。
「もう一度だけ聞くわ。その子をこちらに渡す気は?」
ビクッと震えたラティアス(今は少年の姿に戻っている)の手をしっかりと握り締めながら、レッドはキッパリと宣言した。
「無い!」
「・・・・・・上等だわ!痛い目みても知らないわよ!!!」
その台詞の、わずか10分後。
当然の結果というか、痛い目にあったのは、襲い掛かってきた女達の方だった。
「・・・ちょっと、何であんたこんなに強いのよ!」
悔しそうに叫ぶ女に、レッドの顔に気付いたらしい部下の男が、若干顔を青くして上司に話しかけた。
「こ・・・こいつ、マサラタウンのレッドですよ!第9回リーグ優勝者で、図鑑所有者の!!」
「えぇっ!?!」
「そーいうことでーす」
やたらにこやかに、レッドはフッシーのつるでぐるぐる巻きにした女達に近付く。そして顔を寄せると、
にっこり。
思わず女達が、ひっ、と声を漏らすくらいに、凄絶な笑みを浮かべた。
「覚えとけよ。次にここの町とラティアスに手を出したら、俺が容赦しないからな」
それは幾多の戦いを乗り越えてきた、”戦う者”の表情だった。
<ありがとう>
レッドが手渡した紙とペンで、ラティアスはたどたどしいながらも器用に字を書いて礼を言う。字は、人の姿のときにこの町の少女に教わったらしかった。
「どういたしまして。・・・あんな大見得切っちゃって、ちょっと恥ずかしいんだけどな」
ラティアスは首を横に振って否定する。
<そんなことない。とてもかっこよかった>
「・・・ありがとう」
素直な賞賛を向けられて、レッドは少し照れたように笑う。ラティアスも、つられるように笑い出した。しばらくそうして笑っていたのだか、夕方を告げる鐘が鳴り響いて、レッドはハッとした。すっかり時間のことなど忘れていたが、そういえば今はオーキド博士のお使いの帰り道だったのだ。
「ごめん、もう帰らなきゃ!」
そう言われてラティアスは寂しそうな顔をしたが、「しょうがないよね」と割り切ったようにペンを紙の上で滑らせて、<さよなら>と書いた。
「違うよ、ラティアス」
書いたことを否定されて、ラティアスはきょとんとした表情になった。
「また会おうな、だろ!」
言いながら、レッドはにかっと笑う。さっきとは丸っきり異なる、少年らしい年相応の笑みだった。
<・・・うん!また会おうね!!>
ラティアスもまた、にっこりと笑って、再会の約束を告げた。
―――・・・あの人は、レッドは、彼に・・・サトシに似ている。
―――とても真っ直ぐで、優しくて、暖かくて、
―――・・一緒にいて、楽しい。
―――わたしは、サトシのことが大好き。
―――でも、レッドのことも好き。
――――――また、会えるかな。
――――――・・・・また、会いたいな!
レッドを乗せて去っていく船を見送りながら、その姿が見えなくなるまで、ラティアスは大好きな彼等とまた会えることをいつまでも祈っていた。
| ホーム |


